海外体験記〜『見えないものの豊かさ』〜

名前:木戸脇さん
場所:インドネシア
目的:建築留学

大学の専攻でもある建築を学びにインドネシアの大学に行くことを決めた彼。英語のコミュニケーションはほとんど取れる状態ではなかった。そんな彼がなぜインドネシアを選んだのか。それは夢を考えた時の必然の選択であった。夢に近づくために進まなければならない道であり、そこに『いま英語が話せるか』ということは一切関係なかった。

なぜインドネシアに行きたいと思ったんですか?


ずっと建築を勉強していたんです。さらに詳しく言うと、水辺の植生と建築の関係を勉強していました。簡単に言うと、建築物を建てるときには自然のことも考えなければならない、ということです。

そしてインドネシアではその分野の研究がとても進んでいるんです。英語はぜんぜん話せませんし、インドネシアにも行ったことはないですが、この分野の勉強をするには行かなければならない、と考えていました。

実際に行ってみてどうでしたか?

イギリスの植民地であったことが影響しているのかはわからないですが、多種多様な人種の人が集まっている国でした。そのためかみんな異なった意見を持つことは当たり前で、活発な意見が生まれました。

別にみんなケンカしている訳じゃないんです。違うことが当たり前なんです。その違いをみんなで一生懸命理解しようとして議論しているんです。

最初こそなかなか発言できなかったのですが、徐々にそれにも慣れてきて、議論に参加できるようになってから、どんな時でも自分の考えを伝えることの大切さを理解することができました。

日本と違ったことはなんでしたか?


たとえば先ほどの話しにある議論についてですが、日本ではこういうのあまりないと思います。よく「空気を読む」なんて言いますが、わざわざ波風立てずに物事を進めていこう、という雰囲気が日本にはあると思います。

でもインドネシアのような多様な人たちが集まる国ではそれは全く違います。日本じゃ起こらないことばかり起こるんです。日本では経験できないことが、世界各地で日常的に、常識的に起きています。その経験を肌で直接感じ取ることができたことは僕の問題意識や想像力を豊かにしてくれました。

留学を経験して心に残ることは学術的なことではなく、もっと日常的にありふれた当たり前のことかもしれません。でもその日常は日本では決して見ることができない世界でした。

イメージと違ったところはありましたか?

僕は英語がぜんぜん話せないレベルで行きました。そのため最初の方は議論にほとんど参加できずとても苦労しました。

建築の話しをするにもどのようにコミュニケーションを取っていいのかわかりませんでした。積極的に行こうとしても、なかなか自分の伝えたいことが言葉になってくれない歯がゆさもありました。

日本では出発までのサポートがあったのですが、現地に到着してからはなにもなかったため、現地でもサポートが継続できるようなエージェントを探すべきだったと反省しています

悩んでいる人に一言


海外でなんのために学び、どのように将来に活かすか、そのビジョンがしっかりしていれば留学の壁は高くないはずです。金銭的な問題は奨学金や助成金制度を利用してみてください。自分も活用して行きました。留学は新しい可能性への一歩です。


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